吹奏楽団 アンサンブル・ヴィヴァーチェ 第6回定期演奏会


日時 2001年12月9日(日曜日)14:30開演
場所 名古屋市青少年文化センター アートピアホール(愛知県)


指揮 小島 正浩・金丸 健作

 プログラム

 【第1部】

 1.海を越える握手 (J.P.スーザ)
 2.波の見える風景(改定新版) (真島俊夫)
 3.アルメニアンダンス パートT (A.リード)
 
 【第2部】

 1.マンボのビート (P.プラード/杉本竜一)
 2.いつも何度でも (木村弓/山下国俊)
 3.明日があるさ (中村八大)
 4.ソング・オブ・ライフ (鳥山雄司/星出尚志)
 5.レ・ミゼラブル・ハイライト
   (C.M.シェーンベルク/J.ヴィンソン)
 6.ディズニーメドレーU (佐橋俊彦 編)

 【アンコール】

 1.恋人たちのクリスマス (W.アファナシェフ)

 

 雑感

 いつかは自分が指揮をする演奏会が来ると思っていた。

 しかしそれは、街角のささやかなコンサートで、曲目はM8と思ってた。
 しかし現実は、名古屋の繁華街にある綺麗なホール、
 曲目は何と「アルメニアンダンス」なのである。
 ホント、人間の想像力なんて、タカが知れている。
 
 指揮者とは、こんなに孤独なモノなのか。こんなに不安なモノなのか。
 練習へ初めて顔を出したときの感想である。
 しかも本番までの期間は、わずか1ヶ月半。
 正直、引き受けなければ良かったと思った事も、1度や2度では無い。
 こんなに追い詰められた演奏会は、過去に例が無かった。
 
 結果は大成功だった。最高の気分。至福の時間。
 音楽をやりつつける限り、一生忘れない演奏会になった。
 本番は、自分でも驚くくらい、落ち着いていた。
 
 何故なんだろうと、冷静に考えてみる。
 ハッキリ言って、そんなに根性や度胸のある人間では無い。
 となると、やはりメンバーの皆のお陰だろう。

 練習の度に、少しずつだが、手ごたえを感じていた。
 自分が「こうして欲しい」と要求した部分は、
 次の練習で形になっている場合が、多かった。
 メンバーの、イイ演奏がしたいという一生懸命さが、伝わってきた。
 その思いの上に、自分が乗っかっていると感じた。
 
 指揮者って、最初は、自分がバンドを引っ張ると思い込んでいた。
 しかし、そうじゃない。音楽の舵取りをしているだけで、
 引っ張っているのは、メンバー全員のエネルギーだ。
 それが分かったとき、不安は楽しみに変わった。
 メンバーへの信頼感が生まれ、同じだけ、自分への安心感が生まれた。

 演奏中に何度か思った。
 指揮者とは、こんなに皆と目が合って、こんなに安心できるモノなのだ。
 実際、1回大失敗をして、演奏が止まりかけたが、
 自分は驚くほど冷静だった。拍の指示をしただけで、
 後は、メンバーのアンサンブル力で立ち直った。
 聴いていた人には、全然分からなかったらしい。

 幸いな事に、来年も指揮者で、と言う事になっている。
 クビじゃ無いって事は、それなりに評価されたって事だろう。
 また来年もVIVACEのメンバーと音楽が出来る。
 これ以上の報酬は無いと思う。


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